【泣活】「星守る犬」は気分がモヤモヤして、落ちている人に、ぜひ読んで欲しい漫画です。
「泣活」ってちょっと前に流行ったけど、この「見守る犬」は本気で泣けます。
この本には、溢れるほどの犬から人間への無垢な愛情と、その愛情を受け取る人間が描かれています。
そして、手に入らないものを望みながら生きていく人々が描かれています。
と高尚な事を言ってますが、単純に、
こんなに純粋に愛情を向けられる「犬」に、愛おしさと哀しみを感じる漫画です。
動物の愛の前に号泣必死なので、
なんかモヤモヤして、気分が落ちている人にオススメです。
なぜこの本を読もうと思ったのか
この本に出会ったのは、ドラマ化で話題のこうの史代さんの「夕凪の街 桜の国」の特集をebookJapanでしていて、そこに掲載されていたものでした。
ebookJapanはとっても良いサイトで、漫画や本を読むにはお得感が満載なんですが、それはここではどうでも良いので割愛します。
で、ebookJapanで冒頭数ページが無料で読めます。
いわば立ち読みです。
そこで衝撃の遺体発見から入る冒頭にびっくりして、次のページからの子犬のいやされる話に引き込まれたから購入しようと思いました。
それがこんなに泣かされるなんて。思わなかった。
ちゃんと書籍で買えばよかったと思った一冊です。
「星守る犬」の概要と作者について
作者の村上たかしさんは「ぱじ」という作品で第4回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞した漫画家さんです。
現在はビックコミックオリジナルで「探偵見習いアキオ」を連作中です。
そして、「星守る犬」は2008年文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品になったり、雑誌ダ・ヴィンチの「泣ける本ランキング」「読者が選ぶプラチナ本」の1位を受賞した漫画になります。
また、2011年に西田敏行さん主演で映画化され、そちらも号泣必死の作品になってます。
映画は震災前に東北で撮影されており、在りし日の東北地方の美しさも見られる作品です。
さて、この「星守る犬」は「続・星守る犬」と合わせて2冊で完結している物語です。
「続・星守る犬」を読まないと色々と疑問に思う人も居ると思いますので、「星守る犬」を読んだら必ず「続・星守る犬」も読んでください。
読後にそうなんだ!そうだったんだ。そうかぁ。という三段階の納得が得られよりこの物語に入り込み読後も良くなりますよ。
みんな何かを求めて、求められたいと思っている
この物語は基本的に主人公は犬の「ハッピー」です。
ハッピーを通じて「おとうさん」の行動を見たり、他の人の行動を見たりします。(途中一時そうじゃない時もありますが)
「おとうさん」の心情はほとんど語られてません。が、漫画なので絵がそれをものがたります。
長年の蓄積で家族から何も求められなくなった「おとうさん」ですが、
ハッピーはおとうさんを求め、おとうさんもハッピーを求めている。だから、きっとおとうさんは幸せだったのだ、と実感出来るんです。
こんな風に求め、求められる、そんな風な人が欲しい。
みんなきっとそう思っているはずです。
それがこの漫画に書かれている。
だからこの物語は心に染み入るんだろうと思います。
「星守る犬」とはなにか
タイトルにもなった「星守る犬」とは何か
「犬がもの欲しそうに星を見続けている姿から、手に入らないものを求める人のことを指す」
「望んでも望んでもかなわないから望み続ける」
「人はみな生きているからには「星守る犬」だ」
作品中にはそう書かれています。
望み続けている内に、また違う望みが出てくる。
達成されても、されなくても、それは変わりなく。それこそ生きているかぎりずっと。
けれどそれが不幸ではなく、望みを持って生きていけるのはきっと幸せなんだと思います。
「続・星守る犬」の方にはそのような話が入っています。
そして「続・星守る犬」を読んだ後は、なんだかわからないけど、良かった。って思います。
「星守る犬」は人によってはバッド・エンドに思えるかもしれないです。けれど、わたしはハッピーエンドに見えました。
あなたはどう思うでしょうか?
まとめ
「星守る犬」は、気分がモヤモヤして、落ちている人にオススメします。
この物語に入り込んで泣いて。
ちょっと幸せを感じて。
そして、スッキリと頭を切り替えて、望んだ明日を精一杯生きていきましょう!